マッサージ

 いつものように朝旦那を送り出して、洗濯と掃除を始めると、ドアのチャイムがなりました。
誰だろうと思って出てみると、中年の女性が立っていました。
「バスコントロール普及会の者で、保健所に頼まれて回ってるんです、」と言いながら身分証明書を見せてくれました。
バスコントロールなんとか協会の指導員という肩書きがプラスティックのカードに書いてありました。
私はてっきり保健所の人だと思いこんでしまいました。
「いま、避妊とかどんな方法でやってらっしゃいますか」、と聞かれて、「最近あっちは全然してなくてと」つい余計なことを言ってしまいました。
すると、「ご主人のお仕事コンピュータでしょう、最近そうゆうひと多いんですよ。」
でも大丈夫いい薬があるんですと言いながら、なにやら高そうなドリンク剤の瓶を取り出すと、「これねバイアグラとかああゆうお薬とは違うんですよ、漢方薬だから副作用はないし、女性にも効くんですよ、どう効き目試してみませんか」と言いながらもう勝手に瓶を開けて、私に差し出してきました。
私はもう瓶を開けてしまったからには、飲まないわけにはいかないと思って、言われるままに小さい瓶を一本飲み干しました。
漢方薬らしく少し苦みがありました。
飲んだ次の瞬間に、お腹の中が熱くなるのがわかり目眩がしてきました。
「どうですよく効くでしょう」と言いながら、「コンドームといってもね、いろいろあるんですよ」といろいろな形のコンドームを目の前に並べ始めました。
中には奇妙な形をしたものもあって、不思議な気がしました。
「これどうしてイボイボが付いてるんですか」と試しに効いてみると、「いいところに気が付きますね、このイボイボがいいんです、女性の身体も刺激するし、男性のあれも刺激するんですよ」と言いながらいやらしい顔で笑ってみせました。
「奥さんこうゆうのもあるんですよ、」と言って取り出したのは、紫色の変な形をした道具でした。
私にはすぐにバイブレータとか言う物だと分かりました。
結局はこれを売りに来たのねといまさらになって気が付きましたが、身体が動かなくなっていました。
さっきの薬は随分と効き目が強いようで、体中が熱くなり痺れたように動けませんでした。
「どうです試してみません、気持ちいいんですよこれ」と言いながらは指導員の女性私の背後に立つと、私の脇腹をそっと撫で上げながら、もう一方の手でバイブを私の閉じた股の間に押し入れてきました。
私は何度もため息をつきましたが、ここちよい感触にもう逆らえませんでした。
「どうです、このバイブと同じくらい特大の男性がいたら、欲しいでしょう、え欲しいでしょう」と何度も言われて、私はやっとのことで、「はい、欲しいです、欲しくてたまらないの、」と返事をしました。
すると、「いますぐ外の車で待ってるから来てもらいますからね」と指導員の女性がいいました。
私はもう返事ができなくなっていました。
指導員の女性が携帯で電話をするとすぐにドアがあいて、白衣を着た背の低い中年の男性が入ってきました。
見た感じではマッサージ師さんのようでしたが、普通のマッサージ師さんではないのはすぐ分かりました。
指導員の女性の手が私の両腕を掴んで後ろ向きに倒しました。
しっかりと押さえ込んだ両腕はもうびくとも動きませんでした。
玄関先で動けないまま、男が私の身体に重なってきました。
熱く煮えたぎった欲望を前にして、私の心は逆らう気力を失いました。
マッサージ師の欲望は、楽しみを先に延ばしたいかのように、私の身体ををじらしながら開いてきました。
しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがありました。
許されない喜びの深い淵に私の体は沈み込んで戻ることができなくなりました。
激しい渦の流れに私の体は飲み込まれ、体ごと深く沈み込んで浮き上がる望みもなくりました。
信じられない感触が私の体中に広がると、許しを請うことさえできなくなりました。
征服者が最後の満足の時を告げるのを待つよりほか、もう望みはなくなりました。
マッサージ師は私の身体を天高く舞い上がらせると、次の瞬間に奈落の底に突き落としました。

Last Update : 2008年12月15日 (月) 7:20